この前の2018年末に鏡筒と赤道儀を手に入れて観望に明け暮れた正月だったのですが、やっぱりモータードライブ付きの赤道儀を手にしたら写真を撮りたくなるのが人情というものです。(その昔はモーターがついてるだけで「自動追尾」と称してました)
しかし、1000mmもの焦点距離をガイドするのはなかなか至難の業です。ましてやエコノミー級赤道儀のAdvanced-GTですから、ノータッチガイドなんてあり得ません(30秒くらいが限度でした。運が良ければ1分いけるかも、です)。
そういうわけで、ガイド鏡、オートガイダー、天体改造カメラをそれぞれ安値で入手してリトライです。
■ ひとまず撮れたM42
もうすぐ冬も終わってしまうということで、まずは定番のオリオン大星雲を狙って撮ってみたのがこちらの写真です(このブログのアイコンでもあります)。
この写真に至るまでに、2回ほど練習撮影で失敗しています。1回目でガイド条件を出して、2回目で露光条件などを確認して3度目の正直で撮れました。
光害の真っただ中にある自宅庭でのトライアルですので、カブリがひどくて淡い部分は全て消し飛んでしまいました。
写りは良いわけではありませんが、即席の我がエコノミー機材でもなんとか写真を撮れるんだということが分かりました。
昔、150SLにコニカカラーGX3200を使って撮ったこともある対象ですが、それよりはイケてます。こんなにあっさりとブランクが埋まったのは私の成長ではなく、技術の進歩というヤツです。
そして20cm反射のガイド撮影なんて昔だったらNJP赤道儀のお出ましだったわけですが、モノグサ太郎の私がリーズナブルな機材でお気楽にやれるようになったというあたりに時代の流れを感じます。
■ 撮影条件
いっちょまえぽく条件を書くと,
「20cmF5直焦点/コマコレクター、干渉フィルター使用/ISO200/4分×6枚+20秒×1枚 コンポジット」
という感じです。コマコレクターはややブルジョワな装備だったかもしれません。
実は露光条件を出しているときに、2分くらいの露光で写真がほぼ真っ白となってしまうレベルの光害で「だいぶ無理かな?」という感じでした。
しかし、かつて中学生の時に買った(今は亡き)アトムの干渉フィルタが役に立つのではないかと思ってつけてみたら、ビンゴでした。ただしこの干渉フィルタの透過特性はかなりブロード(うろ覚え)だった気がした通り、昨今のLED街灯の前には力不足で、かなりの青カブリを生じてしまいました。
M42の周りにある青い星雲が画像処理で消し飛んでしまったのはそのせいです(参考までに、画像処理前の写真を載せます)。
■ ピント合わせ
多くの方が書いておられるように、デジタル時代のピント合わせは楽です。動画モードにしてモニタを眺めながら、恒星を拡大してピント合わせすればいいだけですから。いにしえのナイフエッジテスターとか、一体何だったのだろうかと思います。その昔、寒い中長時間ガイドして、写真を現像するとピントがボケててガックリきたのとは大違いで、その場でアッサリ確認できるというのはなんとも素晴らしいです。
そうそう、レリーズも電子化されてるおかげで、ストップウォッチを眺めながらレリーズを押す必要もありません。条件出ししてしまえば、部屋で酒を飲んでる間に自動で露光してくれるありがたさです。
■ ガイドについて
機材についてはそれぞれまた別途紹介しますが、D60mmF4 のガイド鏡と中古のセレストロンの NexGuide、そしてやはり中古のEOS Kissです。
ガイド条件はやや苦労しました。Advanced GTに重たい1000mmの筒という組み合わせが無理ゲーではないかという説もあって、当初はダンゴのような星像がとれました。赤緯がガイド信号で大暴れするようで、撮影中にもコキコキ言ってました。これは後継で似た構成のAdvanced-VXでも似た感じではないかと想像します。
が、いくつかの条件を試してみたところ、完璧ではないけれども素人のゆるい遊びとしては許容範囲にまで収めることには成功しました。
このあたりのノウハウについてももう少し条件を詰めてから別途まとめてみたいところです。
■ 今後
とりあえず写ることが分かって遊び方もイロイロなのですが、しばらくは庭からの撮影でいくつか天体を撮っていこうと思っています。
これから春に向けては系外銀河も撮ってみたいとも思ってます。1000mmの筒にAPS-Cサイズのセンサーならちょうどいい対象なんじゃないか、と。
また、いかんせん自宅の場所が悪く、地方都市のほぼど真ん中というあたりが辛いところです。
そんなわけで、干渉フィルターの世界をもう少し遊んでみようかと思っています。
(今回使ってみたATMの干渉フィルターはどうやら青い波長はかなり素通りするようで、LEDの青側の波長を切れないようです。あの時代は青色LEDが発明される前の物でしたから…)
やがて自宅庭で十分練習したら…そらの綺麗な所に持っていってみたいですね。
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しかし、1000mmもの焦点距離をガイドするのはなかなか至難の業です。ましてやエコノミー級赤道儀のAdvanced-GTですから、ノータッチガイドなんてあり得ません(30秒くらいが限度でした。運が良ければ1分いけるかも、です)。
そういうわけで、ガイド鏡、オートガイダー、天体改造カメラをそれぞれ安値で入手してリトライです。
■ ひとまず撮れたM42
ファーストトライアルのM42 |
この写真に至るまでに、2回ほど練習撮影で失敗しています。1回目でガイド条件を出して、2回目で露光条件などを確認して3度目の正直で撮れました。
光害の真っただ中にある自宅庭でのトライアルですので、カブリがひどくて淡い部分は全て消し飛んでしまいました。
写りは良いわけではありませんが、即席の我がエコノミー機材でもなんとか写真を撮れるんだということが分かりました。
昔、150SLにコニカカラーGX3200を使って撮ったこともある対象ですが、それよりはイケてます。こんなにあっさりとブランクが埋まったのは私の成長ではなく、技術の進歩というヤツです。
そして20cm反射のガイド撮影なんて昔だったらNJP赤道儀のお出ましだったわけですが、モノグサ太郎の私がリーズナブルな機材でお気楽にやれるようになったというあたりに時代の流れを感じます。
■ 撮影条件
いっちょまえぽく条件を書くと,
「20cmF5直焦点/コマコレクター、干渉フィルター使用/ISO200/4分×6枚+20秒×1枚 コンポジット」
という感じです。コマコレクターはややブルジョワな装備だったかもしれません。
実は露光条件を出しているときに、2分くらいの露光で写真がほぼ真っ白となってしまうレベルの光害で「だいぶ無理かな?」という感じでした。
しかし、かつて中学生の時に買った(今は亡き)アトムの干渉フィルタが役に立つのではないかと思ってつけてみたら、ビンゴでした。ただしこの干渉フィルタの透過特性はかなりブロード(うろ覚え)だった気がした通り、昨今のLED街灯の前には力不足で、かなりの青カブリを生じてしまいました。
M42の周りにある青い星雲が画像処理で消し飛んでしまったのはそのせいです(参考までに、画像処理前の写真を載せます)。
■ ピント合わせ
多くの方が書いておられるように、デジタル時代のピント合わせは楽です。動画モードにしてモニタを眺めながら、恒星を拡大してピント合わせすればいいだけですから。いにしえのナイフエッジテスターとか、一体何だったのだろうかと思います。その昔、寒い中長時間ガイドして、写真を現像するとピントがボケててガックリきたのとは大違いで、その場でアッサリ確認できるというのはなんとも素晴らしいです。
そうそう、レリーズも電子化されてるおかげで、ストップウォッチを眺めながらレリーズを押す必要もありません。条件出ししてしまえば、部屋で酒を飲んでる間に自動で露光してくれるありがたさです。
■ ガイドについて
機材についてはそれぞれまた別途紹介しますが、D60mmF4 のガイド鏡と中古のセレストロンの NexGuide、そしてやはり中古のEOS Kissです。
ガイド条件はやや苦労しました。Advanced GTに重たい1000mmの筒という組み合わせが無理ゲーではないかという説もあって、当初はダンゴのような星像がとれました。赤緯がガイド信号で大暴れするようで、撮影中にもコキコキ言ってました。これは後継で似た構成のAdvanced-VXでも似た感じではないかと想像します。
が、いくつかの条件を試してみたところ、完璧ではないけれども素人のゆるい遊びとしては許容範囲にまで収めることには成功しました。
このあたりのノウハウについてももう少し条件を詰めてから別途まとめてみたいところです。
■ 今後
とりあえず写ることが分かって遊び方もイロイロなのですが、しばらくは庭からの撮影でいくつか天体を撮っていこうと思っています。
これから春に向けては系外銀河も撮ってみたいとも思ってます。1000mmの筒にAPS-Cサイズのセンサーならちょうどいい対象なんじゃないか、と。
また、いかんせん自宅の場所が悪く、地方都市のほぼど真ん中というあたりが辛いところです。
そんなわけで、干渉フィルターの世界をもう少し遊んでみようかと思っています。
(今回使ってみたATMの干渉フィルターはどうやら青い波長はかなり素通りするようで、LEDの青側の波長を切れないようです。あの時代は青色LEDが発明される前の物でしたから…)
やがて自宅庭で十分練習したら…そらの綺麗な所に持っていってみたいですね。
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