自宅庭の蚊対策のお話です。今年はいまのところ薬品類不使用で殲滅に成功しています。
夜中の天体撮影では、プ~ンと飛んでくる蚊は嫌なものですよね。
我が家では昨夏に蚊が大量発生していたので封殺作戦を敢行し、ひとまずは効果が得られているようです。
必要投資額は2000円でした。一般的には1000円の投資でいけると思いますし、あるいは自作して0円の達成も可能かと思います。
あくまでも自宅庭周辺での蚊の発生を抑える作戦で、大した工夫があるわけじゃないのですが、蚊の生態を知っておくといろいろと対策も立つかもしれない、という事例です。
夜中の天体撮影では、プ~ンと飛んでくる蚊は嫌なものですよね。
我が家では昨夏に蚊が大量発生していたので封殺作戦を敢行し、ひとまずは効果が得られているようです。
必要投資額は2000円でした。一般的には1000円の投資でいけると思いますし、あるいは自作して0円の達成も可能かと思います。
あくまでも自宅庭周辺での蚊の発生を抑える作戦で、大した工夫があるわけじゃないのですが、蚊の生態を知っておくといろいろと対策も立つかもしれない、という事例です。
■ 蚊の行動範囲はせいぜい15m?
蚊は思ったよりも遠くには行かない、という説があります。蚊は、羽化したところからそんなに遠くへは行かない、と。
一般的なコンセンサスとしては、蚊の行動範囲は200mとかけっこう遠くまで及ぶとされているようなのですが、これは最大移動距離の話のようで、実態としては「蚊の行動範囲は概ね15mかそこいら」と考えての対策には一定の効果があるようです。つまり、自宅庭で発生しているやつらを殲滅すれば効果があるということです。
というのも、蚊の発生地点では蚊の人口密度(?)は高いわけですが、そこから半径が広がると密度は半径の2乗に比例して下がります。つまり、遠くへ行く蚊や遠くから来る蚊の話は感染症の水際阻止や生態研究の観点では重要ですが、叩いても叩いても涌いて出てくる庭の蚊とは別の話と考えた方がよさそうです。
例えば100匹の蚊が涌いたとして半径15mですと7平米(2.6m四方)に1匹くらいの密度ですから結構な数ですが、これが半径50mともなると70平米(普通の庭くらい?)に一匹ですから、まあそのくらいは叩けばいいじゃんというお話です。
高倍率アイピースの評価の話と同じ(??)で、周辺に散らばるスポットダイアグラムより中心部の回折像が大事、という話の帰結かもしれません。
■ つまり発生源の水場を絶てということ
要するに、多くの蚊がブンブン飛んでいるということは、その近くに発生源があるということです。発生源はご存知の通り、水場ということになります。
したがって、自宅庭の蚊の対策の基本は、水たまりを徹底的に排除することが基本です。庭のバケツや空いている鉢や、植木鉢の下の水受けなどは要注意です。
私の自宅の場合では、バケツや裏に置かれていたコンクリートのくぼみの他、庭にある祠(ほこら)の水鉢が元凶でした。バケツは裏返し、コンクリートは横倒しにして水がたまらないようにしました。水鉢には自宅にストックしてあった網戸の網をかぶせてしまいました(四隅にワッシャーを錘にしたボルトをつけて)。
これで発生源対策の第一弾は完了です。
■ 仕上げは「かとりん」
基本的に水場をなくしてしまえば蚊は発生しないはずですが、どこかに気付いていない発生源があるかもしれません。
そこで登場するのが、写真の「かとりん」なる商品名の"気の長い蚊の抑制器具"です。
これのコンセプトは、容器内の水に蚊の卵を産ませ羽化した蚊が外に出られないようにする、というごくごく単純なものです。つまり、気付いていない水場があったとしても、それよりも先に卵を産みやすい場所を蚊に提供し、ここに卵を産ませて蚊の発生を絶つ、というものです。
我が家で蚊が大量発生した昨夏の終わりにこの「かとりん」を日陰に2つほど仕掛け、秋口に大量の羽化した蚊を全滅させ、また冬には水を捨てて越冬する卵を壊滅させたのでありました。
これの効果はてきめんで、今年の夏は1匹の蚊も庭には出現していません。
ちなみに、我が家の庭は特別狭くはないので、普通のご家庭ならこれ以上多くの「かとりん」は必要ないと思います。1個でもいいかもしれません。
かとりんは1個が千円ちかくする高価な(?)シロモノですが、構造が単純なのでペットボトルなどで自作することも可能だと思われます(1.5Lのものを真ん中で切り、飲み口側を逆さにして底側に挿しこめば完成な気がします)。
■ どのくらい待てばいなくなる? - 蚊の一生
蚊は、卵からボウフラを経て成虫になるまでが約2週間で、その後成虫になってから約1か月少々生きるようです。そして水場に卵を200個くらい産み付ける、とされています(観察していると、ヤブカの場合はそんなにたくさんのボウフラは涌かず、せいぜい一回の産卵で10匹くらいのように見えます)。
と、いうことは、対策後概ね1~1.5か月程度で蚊はいなくなるものと考えられます。(不運にも隣家に水場があればアウトですが…。)
また、冬場は卵の状態で越冬し、温かくなる5月ごろに再び羽化するとのことですから、夏の終わりには入念に対策して次シーズンに備えるのが吉であるようです。
そういうわけで自宅庭は平和になりました…が、遠征先ではまた別の対策が要りますね。
一般的なコンセンサスとしては、蚊の行動範囲は200mとかけっこう遠くまで及ぶとされているようなのですが、これは最大移動距離の話のようで、実態としては「蚊の行動範囲は概ね15mかそこいら」と考えての対策には一定の効果があるようです。つまり、自宅庭で発生しているやつらを殲滅すれば効果があるということです。
というのも、蚊の発生地点では蚊の人口密度(?)は高いわけですが、そこから半径が広がると密度は半径の2乗に比例して下がります。つまり、遠くへ行く蚊や遠くから来る蚊の話は感染症の水際阻止や生態研究の観点では重要ですが、叩いても叩いても涌いて出てくる庭の蚊とは別の話と考えた方がよさそうです。
例えば100匹の蚊が涌いたとして半径15mですと7平米(2.6m四方)に1匹くらいの密度ですから結構な数ですが、これが半径50mともなると70平米(普通の庭くらい?)に一匹ですから、まあそのくらいは叩けばいいじゃんというお話です。
高倍率アイピースの評価の話と同じ(??)で、周辺に散らばるスポットダイアグラムより中心部の回折像が大事、という話の帰結かもしれません。
蚊にここに卵を産ませて羽化させない |
■ つまり発生源の水場を絶てということ
要するに、多くの蚊がブンブン飛んでいるということは、その近くに発生源があるということです。発生源はご存知の通り、水場ということになります。
したがって、自宅庭の蚊の対策の基本は、水たまりを徹底的に排除することが基本です。庭のバケツや空いている鉢や、植木鉢の下の水受けなどは要注意です。
私の自宅の場合では、バケツや裏に置かれていたコンクリートのくぼみの他、庭にある祠(ほこら)の水鉢が元凶でした。バケツは裏返し、コンクリートは横倒しにして水がたまらないようにしました。水鉢には自宅にストックしてあった網戸の網をかぶせてしまいました(四隅にワッシャーを錘にしたボルトをつけて)。
これで発生源対策の第一弾は完了です。
■ 仕上げは「かとりん」
基本的に水場をなくしてしまえば蚊は発生しないはずですが、どこかに気付いていない発生源があるかもしれません。
そこで登場するのが、写真の「かとりん」なる商品名の"気の長い蚊の抑制器具"です。
これのコンセプトは、容器内の水に蚊の卵を産ませ羽化した蚊が外に出られないようにする、というごくごく単純なものです。つまり、気付いていない水場があったとしても、それよりも先に卵を産みやすい場所を蚊に提供し、ここに卵を産ませて蚊の発生を絶つ、というものです。
我が家で蚊が大量発生した昨夏の終わりにこの「かとりん」を日陰に2つほど仕掛け、秋口に大量の羽化した蚊を全滅させ、また冬には水を捨てて越冬する卵を壊滅させたのでありました。
これの効果はてきめんで、今年の夏は1匹の蚊も庭には出現していません。
ちなみに、我が家の庭は特別狭くはないので、普通のご家庭ならこれ以上多くの「かとりん」は必要ないと思います。1個でもいいかもしれません。
かとりんは1個が千円ちかくする高価な(?)シロモノですが、構造が単純なのでペットボトルなどで自作することも可能だと思われます(1.5Lのものを真ん中で切り、飲み口側を逆さにして底側に挿しこめば完成な気がします)。
■ どのくらい待てばいなくなる? - 蚊の一生
蚊は、卵からボウフラを経て成虫になるまでが約2週間で、その後成虫になってから約1か月少々生きるようです。そして水場に卵を200個くらい産み付ける、とされています(観察していると、ヤブカの場合はそんなにたくさんのボウフラは涌かず、せいぜい一回の産卵で10匹くらいのように見えます)。
と、いうことは、対策後概ね1~1.5か月程度で蚊はいなくなるものと考えられます。(不運にも隣家に水場があればアウトですが…。)
また、冬場は卵の状態で越冬し、温かくなる5月ごろに再び羽化するとのことですから、夏の終わりには入念に対策して次シーズンに備えるのが吉であるようです。
そういうわけで自宅庭は平和になりました…が、遠征先ではまた別の対策が要りますね。
コメント
Lambdaさんの記事には本当に有益な情報が溢れていて助かります^^
我が家でも蚊に悩まされているので、この「かとりん」を試してみることにしました。
1セット6個を近隣の家に設置してもらいながら対応したいと思います。
これで蚊の発生が少なくなれば大変ありがたいです!!
ちょっとズレた記事までご覧いただき、ありがとうございます!
「かとりん」は効くまでには時間のかかる気の長い対策なんですが、理に適ったナチュラルな対策が気に入って昨年から使い始めて、確かに効果はありました。
近隣の家にまで設置すれば、かなり期待できますね。
※ちなみに、水道水で何ら問題ありませんでした(塩素は勝手に抜けるので)。また、日陰に設置したほうが産卵はしやすいようです。
さて...
その昔、家内の大学で蚊の行動を調べた先生がいて、京都市内の蚊にマーキングをしてどこまで飛ぶか調べたら、隣の滋賀県まで飛んでいた個体があったそうです。以外と広いんだなと...。特殊な例なのかもしれませんね。
このような取り留めのない記事にまで目を通していただいて、嬉しく思います。
さて、蚊の行動、かなり遠くまで飛ぶ個体もあるのですね!
1日200mで同じ方向に飛んだとしても、隣県までというと、範囲がかなり広くに及ぶのですね。
また、それを調べた方がいるというのも凄いです。
放った場所から遠ざかると急激に密度が減っていくのは数理的な話なので、相当に地道な努力があっての研究成果だということが想像しただけで分かります。
興味深い情報、ありがとうございました。