新年おめでとうございます -2023

 新年、あけましておめでとうございます。

オリオンには正月の季節感があります
 昨年もいろいろと激動の年ではありましたが、無事に新年を迎えられたことを喜ばしく思います。4等級台にまで明るくなるという ZTF彗星(C/2022 E3) も順調に増光しているようで、地球に接近するだけに真夜中にも観測可能ということで、1月末のこの彗星の動向にも注目したい年明けです。

 この令和五年も、夜空をゆっくりと眺められる年になることを祈ってやみません。ついでに、晴天も願いたいところです。

 そういうわけで、よせばいいのに今年も抱負だけは語ってみたいと思います。もちろん、負け越しだった昨年の轍を再び踏む気満々です。懲りずにゆるーいネタに取り組むのも、楽しみ方の一つかと思います。

■ 2023年に取り組んでみたいこと

①アイピースアダプターの頒布
 3Dプリンターを使ったアイピースアダプターの頒布を開始します。第一弾は「24.5mm →31.7mm変換AD(マイナス光路長5mm) ¥1,300」で、お試し頒布(?)を開始します(完成まで少々お待ち下さい)。光路長が足されるのではなく5mm減少するのが特長です。
24.5mm→31.7変換AD
沈み込ませて光路長を短縮します。
CZJ は光路長 +2.5mmになります。


 プラ製のアダプターと考えると安いとは思いませんが、バレルやスリーブの径も位置によって買えながら各種テーパーをつけたり、隅Rを適切にとることで「スッと抜き差しできるのにガタつかない」アダプターをめざしているのですが、納得できる仕上がりになるまでにはまだテストを繰り返す必要がありそうです(主に造形機の精度のせい)。
 3Dプリンターの精度に伴う限界があり、造形不良リスクは皆無ではありませんが、ご興味のある方にはご検討の余地があるのではないかと思っております。
 頒布は、DMM.make への出品という形で行い、送料・消費税込みで ¥1,300/個 を狙っています。

※基本的に、これで利益を得る考えはありません。製作したものを多くの人にも活用いただければ、という観点で頒布するものです。
※※基本的に不良の責任を私が負える状況にないのが申し訳ないのですが、ご相談があった場合には極力応じたいと考えています。

② 天リフ超会議での「ゆるふわ」討論
 出演を予定している天リフ超会議 (1月7日開催)は、「ゆるふわ」を題材にした選手権大会とのこと。当ブログも「ゆるーい天文趣味」を標榜しているだけに、名だたる「ゆるふわ道」の名手たちを相手にどこまで食い下がれるか、選手として参加しながら、トークを楽しみたいと思います。
2022.1.7の超会議はこちら(YouTube)

③イーソス vs XWA 第2ラウンド
 13mmについては、イーソスと賞月観星XWAの比較で「ウリふたつ」との結論を出してきましたが、今手元にある Ethos 21mm と XWA 20mm はイコールではなく、焦点距離以外の違いがあるように見えています。
Ethos 21mm と XWA 20mm
 焦点距離が長いこれらのアイピースは、射出瞳径が大きい都合で瞳孔で光束が絞られてしまい、時々刻々と見え方が変わってしまうのが評価が難しいポイントで、2022年中には正しい評価を行えませんでした。見掛け視界100°級のアイピースを市街地で使う場合、視野全体から入ってくる背景の光量が多く、瞳径が大きい長焦点では瞳の方が変化してしまって正しい評価が難しいのです。 そういうわけで、今年は、この Ethos 21mm vs XWA 20mm の比較評価を再チャレンジしてみたいと思うわけでした。

④前玉レンズ対応夜露対策フード 0W
 構想のままになっていた前玉レンズのクモリ防止の具現化にも取り組んでみたいところです。これまでの銀巻きによる夜露対策では一定の効果は確認してきましたが、レンズ自体の放射率が高いという課題はなかなか難易度が高いようです。放射率の高いレンズは周りをフードで囲っても、それ自体が放射冷却して冷えてしまって結露の原因になるわけです。このあたりが反射鏡とは違うところです。
 そこで考案したのが消費電力0Wで前玉の夜露とオサラバできる特殊お気楽フードなのですが、製作に取りかかれないまま時ばかりが過ぎてしまいました。2023年は活を入れて取り組むことができるかどうか!?、チャレンジのしどころです。

⑤今年こそ、ラムスデン
 昨年、惑星観察を行えるタイミングがシーイング的に厳しく、多くのラムスデンのテストを行うことができませんでした。一部は覗いてみたものもあるのですが、やはりちゃんと比較しようとするとそれなりに時間が必要で、今年こそはなんとか時間を捻出して世界一のラムスデンサイトをめざしたいと思います。ギネス申請できるかもしれません。

増えたラムスデンを評価せねば…

 昨年は、ビクセンのSR5mmなどのほか、小海でいくつものラムスデンを入手しています。これまでに十分テストできていなかった「サークルTの R」や、「アクロマート・ラムスデン」なども併せて評価したいところです。


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この2023年もいろいろ天文現象を様々な角度で楽しむことができればと思います。
改めて、今年の晴天・好シーイング・高透明度の夜が多いことをお祈り申し上げます。

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