新年、あけましておめでとうございます。
この令和七年は、15年に一度の土星の環の消失(5/7未明)や火星の小接近(1/12)、そして皆既月食(9/8)があり、天文界隈にとっても話題ある1年となりそうです。
小宇宙を眺めていると、宇宙のスケール感を感じられます (RedCat51 51mm F4.9 / ASI533MC Pro, Lambda撮影) |
■ 2025年の気になる天文現象
・火星小接近 (1/12) 新年早々の 1/12 に最接近となります。大接近とは異なり、視直径は15秒角弱程度ではありますが、地球・太陽からも遠い火星にとってみれば冬の季節となるわけで、立派な極冠や砂嵐のないコントラストの高い表面模様を拝めそうです。高度も高く、小望遠鏡でも小さな視直径の中に模様を捉えられるチャンスでもあります。
とかく大接近や中接近が注目されがちな火星ですが、冬の火星を正面から眺める機会として2025年の小接近を楽しみたいところです。
環消失が起こる 5/7未明の空 |
・土星の環消失 (5/7)
15年に一度のイベント、ということで、前後の細い環も含めて楽しみたいところです。土星の環の消失は2種類あるようで、環の平面内に「地球がいる時(3/24)」か「太陽がいる時(5/7)」に見えなくなります。前者は環の側面以外に光が当たらなくなる瞬間で、後者は地球から環の側面以外が見えなくなる時です。いずれも環の側面は光っている筈ですので、最新機材で捉える誰かが現れるんじゃないか、と密かに期待しています(他力本願)。
3/24は太陽に近すぎて観測がほぼ不可能ですが、5/7は明け方の東天低空で観察できるようですので、ぜひチャレンジしてみたいところです。
実は私も拝むのは初めてなのですが、ぜひ小口径望遠鏡も使ってガリレオ達を悩ませたという土星の環消失を楽しんでみたいと思います。前後の細い環とともに、楽しみな姿です。
・皆既月食 (9/8)
日本から見られる月食としては、2022年以来の久しぶりの皆既月食が見られます。皆既月食は色彩と階調が豊かな現象で、望遠鏡で眺めると本当に美しいものです。
9/8月曜日の深夜から未明にかけての現象ですが、条件は(天候以外)悪くなく、ぜひ眼視やスマホで楽しんでみたい現象です。
■ 2025年に取り組みたいこと
昨年と全く変わり映えしない目標が並びますが、そこは愛嬌です。今年も懲りもせずに抱負を語ってみたいと思います。
TAIDA-I型の水平回転台座 |
昨年からの持ち越しですが、水平回転台座と多自由度架台部の接続ができれば、
一旦は完成できそうです。怠惰な星空散歩をしてみたい、という欲求は高まるばかりです。
② 夜露ドライヤーの具現化
最近、なぜか補正板が曇る機会が少なくてやる気が減退しておりますが、アイピース類の乾燥なども含めて簡単・速効の手段を持っておきたいところです。原理ははっきりしているので、構造の具体化がキーです。
TAIDA-I型の多自由度架台部 |
③ ラムスデン大全の追補
半ばライフワークになっておりますが、ラムスデンの追求は亀の歩みであっても止めるべきではないとの啓示を聞いた気がしますので、ゆっくり牛歩してまいりたいと思います。
同時に、昨年末のコメント欄にもたらされた情報「SRの始祖=エイコー 9cmの付属品」は探してみたいと思います。アストロ光学工業の流れを汲む元祖だとのことで、その構造と共に興味津々です。
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というわけで今年も、「晴れ間と暇が多いことを祈る」ばかりの1年となるかもしれませんが、加速する時間に抗ってゆるーい天文趣味を続けて参る所存です。 /Lambda
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