ニュートン反射式ファインダー

ニュートン反射にはニュートン式のファインダーがベストマッチ、というわけで、5cm反射望遠鏡「NEWTONYくん」をファインダーに仕立ててみた、というプチネタです。
 ファインダーシューにガイド鏡脚を取り付けるという安直なもので、工作要素ゼロですが、大変使い勝手の良いものになりました。

 ニュートン反射にはニュートン式のファインダーに限る!とすら思うのでした。

NEWTONY君をファインダーとして搭載してみました。
よくマッチしてくれます。

■ニュートン反射用ファインダーの課題
 反射望遠鏡であっても、ファインダーは屈折式がついてくることが一般的です。しかしながら、主鏡の覗き口の向きがファインダーと一致していない上に、視野の向きも合っていなくて使いづらいのが難点でした。直角プリズムなどを使うと解決できるようにも見えるのですが、視野の向きが鏡像になるのがどうにもイマイチなところです。
 この問題は特に反射鏡筒を赤道儀に載せて使っていると顕著に感じるところで、鏡筒の回転状態や向きによって、赤経赤緯のどちらを押したらどう動くかは分かりづらく、ファインダーの視野の向きとズレていると余計なことを考えねばならないのです。
 そこで長らく等倍ドットサイトを使ってきて、ガリレオ式単眼鏡と併せて自動導入のアライメント用としては大変実用的だったのですが、高倍率でのDSO観察や惑星撮影をするようになって、倍率高めのファインダーが欲しくなってきたのでした。

火星接近の2020.10.6にも
このファインダーが役立ちました
 高倍率DSO観察では視野内にめぼしい恒星がおらず、高倍率アイピースに変えたときの合焦が難しい場合があるのです。恒星を中心にして合焦すると、今度はどちらに赤道儀を動かしたら対象物が来るのかが分からず、右往左往してしまうわけです。こんなときに、等倍ではないやや高倍率のファインダーが欲しくなります。しかも、視野の向きは合っていてくれないと困るわけです。

 惑星撮影も似たようなものです。カメラ側のピントを合わせた後は、アイピースに換装して対象を導入するということが出来ません。撮影の拡大率が大きいと視野は極端に狭く、導入に苦労するのです。特に、ピント合わせのために恒星を使う私の場合、合焦後の再導入に難儀してしまうというわけです。(ガイド鏡を電子ファインダーとして使ってはいますが、お手軽感はイマイチです)

■NEWTONY君(5cm/200mm)
 "NEWTONY"は、一部のマニアの間で大ウケの廉価小口径ニュートン式反射望遠鏡です。税込6,000円という低価格ながらけっこう良く見えるオドロキの望遠鏡です。
 付属の10mmケーニヒ接眼鏡では20倍と低めの倍率ですので、かろうじてガリレオ衛星や楕円状の土星を確認できる程度に留まりますが、アイピースを換えて高倍率にするとなかかな良く見えます。X-Cel 2.3mm を使った87倍では、火星の模様や極冠、木星の縞模様や大赤斑、土星の環を確認できました。

 このNEWTONY君をファインダーとして利用する、というのが当記事の趣旨ですが、取り付けにはガイド鏡脚(リング)を用いました。NEWTONY君自体の外形は約φ65ほどですが凹凸もありますので、私が購入したものはφ82のもので、\3,700ほどでした。(こちらから購入しましたが、発送は遅めでショップとして微妙な感じはあります)。
 このガイド鏡脚を使うと、普通のファインダーシューにそのまま無改造でNEWTONY君は取り付けられるのでした。ミソは接眼部の位置を主鏡のものと合わせることができるという点です。私は、様々なシチュエーションでの使用を考えて、主鏡とファインダーとでやや接眼部の向きが開き加減になるように設置しました(主鏡側にカメラを取り付けたときに覗けなくなると困るので)。

NEWTONY君をガイド鏡脚φ82に取り付けたところ
(アリガタはファインダーシュー用です)

■キモはアイピースとの相性(合焦するか)
 NEWTONY君の難点の一つは、合焦しないアイピースが結構あるということです。俗に言う内ピンの(ドローチューブを押し込んだ状態で合焦する)アイピースは駄目なケースが多いようです。
 このため、せっかく「広角・良像」をめざしてアイピースを選んでも、合焦しないという悲しい事態も起きます。
 そこで、私の手持ちのアイピースの中で合焦するもの/しないものを調べてみました(*視度や製品のばらつきによって、必ずしも正確ではない可能性があります)。

・SvBONY Aspheric 4 / 10 / 23mm ・・・ 合焦〇
 (10mmはギリギリ)

・賞月観星 UWA 4 / 16mm ・・・ 合焦〇
 (相性が良いように思えます)

・クラシカル 24.5mm ・・・ 合焦×
 (基本的に合焦しません。Vixen Or.25 / K20、Mizar & Tani K25も駄目でした)

・Celestron X-Cel LX 25mm ・・・ 合焦×
 (合焦OKなX-Cel LX2.3mmと同焦点な筈と期待したのですが、ダメでした。)

・谷光学 Er. 16 / 32mm ・・・ 合焦〇
 (32mmは、倍率が低すぎて斜鏡の影が見えてしまいます)

・Nagler 13mm ・・・ 合焦〇
 (相性バッチリ、と言いたいところですが、価格がNEWTONY君には不釣り合いです)

 と、いうわけで、私のお気に入りは SvBONY Aspheric 23mm(8.7倍・7.1°)、賞月観星UWA16mm(12.5倍・6.7°) および4mm(50倍・1.7°)です。中間として、付属の10mmケーニヒも悪くありません。
 ファインダーなので星像云々はテストしていませんし、F4なので周辺はそれなりの像とはなりますが任務は全うしてくれるのでした。

 ニュートン反射鏡筒のファインダーとして使う小口径ニュートン反射は素晴らしい相性です。何より素晴らしいのが主鏡との視野の一致で、どちらに動かしていけば対象物を導入できるか、ということに頭を使わなくていいのは抜群の操作性と言えます。
 NEWTONY君には「照星」も付いているので、対象を導入できないという心配がまずもってありません。プラ鏡筒の剛性がちょっとヤワなのが難点ですが、そこを補って余りある使い勝手の良さを感じています。

 倍率も可変ということで、このニュートン式ファインダーは惑星撮影や高倍率でのDSO観察にも威力を発揮してくれるものと思います。

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コメント

シベット さんの投稿…
小型のニュートンをファインダーに使うのは、以前さかいさんが55㎝に11.4㎝をつけておこなっておられましたが、
https://livedoor.blogimg.jp/uwakinabokura/imgs/a/1/a1c5d25f.jpg
これですと、ファインダーと言うよりサプスコープ的要素が強く、その点5cmのNEWTONYですと純然たるファインダーとして使えますね!

そのまま視線をわずかに平行移動すれば主望遠鏡に移れるし、本文でも書いておられる通り、視野内の挙動が主望遠鏡一致するのは大きなメリットですね。

アイピースは軽量と言うことを考えるとやはりSvBONYのAspheric23mmあたりがベストなのでしょうか。
しかしNEWTONYの球面鏡はスマイス付きのアイピースが相性が良い気もするのでこの辺は迷いますね。
Lambda さんの投稿…
シベットさん、早速のコメントありがとうございます!

反射望遠鏡のサブスコープやファインダー自体は、以前からありますね。
実は、ヤフオクでどなたかが出品されていた自作品を見て「羨ましいなあ」と思っていたのでした。
クライド・トンボ―の46cm F10鏡も、サブスコープは15cmのニュートンのようですね。
https://youtu.be/ddmPG1n4xNE?t=26

NEWTONY君は、そうした夢(?)を、グググっと身近なところにもたらしてくれたような気がします。
Unknown さんの投稿…
昔からニュートン反射に天頂プリズムを使ったファインダーは良く見かけましたが(御三家が多かったかな?)正直、何?それ!?って思っていました。しかし視野の方向を定めるという意味でニュートン反射をファインダーに使うということを、ようやっと理解できました。7度のサークルがあれば普通のファインダーですね!
Lambda さんの投稿…
Unknownさん、コメントありがとうございます!

そうですね。以前から天頂プリズムや正立プリズムを使ったファインダーはありましたね。
そして、私は密かに憧れていました。カッコ良かったからです(笑
御三家にもあったような気がしますし、アフターパーツでも売られていたような気もします。

ですが、視野の回転というか向きが揃っていないとどうにも使いづらいということに思いが至り、ニュートン式ファインダーへの思いが募ったのでした。

そして、7度の視野と照星のおかげで、導入できないという心配からは解放されました!
望遠野郎 さんのコメント…
遅レスですいません。

アイピースを覗き込む向きと視野内の目標天体の挙動が主望遠鏡と一致
するファインダーは、眼視専門の自分でさえストレスフリーのすばらしい
環境を与えてくれるものと、想像にかたくありません。

どこか忘れましたが外国製屈折にもこのごろは直角視ファインダーがデフォルト
でついているものがあるようです。(屈折は天頂ミラー使用頻度が多いので向き
・挙動を同じにするためでしょうね)

僕がN反射につけたいと以前から思っているファインダーは、ペンタプリズムか
ペンタミラーをつけた直角視・倒立像フアインダーです。これでも主望遠鏡と向
き・挙動が同じになるはず・・・アイピース交換が可能なミニ屈折望遠鏡で転用
すれば、暗視野照明アイピースの使用や高倍率用アイピース<>低倍広角用アイ
ピースの交換が容易になるのでいろいろ便利そう。

もうひとつの案は、ミニ屈折望遠鏡にフリップミラーを
取り付け、直視はできるだけ低倍・直角視はやや高倍率ぎみにする、という
ものです。

直視でおおまかに導入し、直角視に切り替えてさらに追い込む。
これだと照星がいらなくなるかも。あるいはこのミニ望遠鏡に照星を取り付ける。
これだと直角視は裏像になるので挙動は一致しませんが・・・・
目標が高高度のときは直角視が首に優しいので望遠鏡の角度によって使い分けも
できます。

ところで写真の巨大赤道儀はいつのまに生えてきたんですか?(笑)
Lambda さんの投稿…
望遠野郎さん、いつもコメントありがとうございます!

ご指摘のとおり「ストレスフリー感」の良さを堪能している昨今です。

屈折望遠鏡のファインダーもいろいろ工夫が為されているようで、正立のものも少なくないようです。このあたりは、好みにもよるところが大きいかな、と思っております。

ペンタプリズムでの直角視・倒立像も面白い試みです。
屈折系は接眼部周りの繰り出し量が多くとれるので、アイピースやアクセサリの取付けにバリエーションが取れるのがメリットですね。
(私は、考えるのが面倒くさくなってしまって、ニュートン&ニュートンという安直なチョイスになりました ^^;)

※さて、赤道儀は、実はだいぶ前にAGTにダメージを負わせてしまいまして、酔った勢いでポチってしまったものです。
追尾精度はそこそこに追い込めていたので工夫しろは少なく、「安楽な方向でもいいかな」と妥協してしまいました。

匿名 さんのコメント…
今更nagler6のレビューを探してこちらのブログがヒットしましたが、夜露対策、三脚、ファインダー考、光軸修正などなど、アプローチ方法の新鮮さと内容の充実ぶりに驚いています。
さぞや歴戦の天文マニアなのだろうと思えば、ここ2年ほど?で復帰された方の様で、一層驚愕の度合いを深めるばかりです。。

どっぷり界隈に浸かってこられなかった分旧来の固定観念から自由でいらっしゃることと、理系合理的なセンス思考、実践力のなせる業なのでしょうか。
私は普段コメント等しませんし今後ともする予定は今のところありませんが、応援しております。
Lambda さんの投稿…
コメントと応援、ありがとうございます!!
私自身のレベルは万年初心者ですが、星見が好きだった少年の頃に疑問だったことや、思いついても出来なかったことが、今になってみれば分かったり出来たりするのを楽しんでおります。
引き続き、くだらない体験談を書き連ねて参りたいと思いますが、近頃は時間が思うように取れず、ペースダウンしております。

(残念なことにNagler 6mmは所有しておりませんが、TeleVueの製品に期待を裏切られたことはありません。)
tripleR さんの投稿…
お久しぶりです。
NEWTONYを使うこのアイデア、素晴らしいですね。
特にドブなどの経緯台の場合、接眼部の位置(方向、角度)が変わらないメリットがファインダーでも享受できて最高(大口径ドブには、ファインダーの覗き易さを確保するために利き目に応じて接眼部を反対方向に持ってくるモデルも有るくらいですから)。でも自分には関係ないので一応ブックマークだけしておこう、だったのですが、なんと数日後にひょんな事から30センチのドブを購入することに。(なにせ実質8万切り、これは買わないわけには)

早速NEWTONYも合わせて購入。
ガイド鏡脚は、どうしようかと思ったのですが、内径が75mmあればOK(クラフトテープとかの内径がこのサイズで、NEWTONYで試してみたら大丈夫だった)なことが分かったので、私はアストロストリートのものを購入しました。
この店舗は、自社でも、またYahooにも販売サイトがあるのですが、送料込の価格から楽天を選びました。

https://item.rakuten.co.jp/astrostr/01020581010/?s-id=bk_pc_item_list_name_n

この脚、アマゾン等で売られているSVBONYのガイディングスコープSV106(60mm)と同一のようですが、なぜかSVBONYからは50mmの方の脚しか単体では売られていないのです。

で、早速使ってみたのですが、やはりファインダーへの導入が難しい。(アイピースは25mmなので8倍ですが...)

そこでドットファインダーも同架すべくアマゾンでこんなものを買ってみました。

https://amzn.to/3at33Nh

これだとドットファインダーの嵩上げにもなって一石二鳥。
商品説明の写真のように、非合法となった高出力レーザーでも入手できたら完璧です。
Lambda さんの投稿…
tripleRさん、いつもコメントありがとうございます!

NEWTONYはファインダーとして素晴らしいですね。
そして 30cmドブ!楽しそうです。
ドブソニアンでは、特にファインダーとの視野の整合は大事なんじゃないかなと思います。
(そのためか、ニュートン式のサブスコープをつけたドブはけっこうあるようですね)

ガイド鏡脚はφ75でいけましたか。私はだいぶ余裕を見てしまいました。
(twitterでは、小さいリングで入らなかった方もおられたようでした)

ファインダーへの導入、私は照星を見て入れるのであまり苦労はしておりませんが、たしかにドットサイトと併用する方がやり易い場面はあるかもしれないですね。
私は最近12.5倍を常用していますが、本当はもうちょっと高倍率を使いたくて、そうなるとドットサイトが必要な感じです。

二股ファインダー脚もなかなかよさげですね。
ファインダー支持がリングだと、接眼部の位置を自在にできるので、フレキシビリティが高いように思っています。
double_cluster さんのコメント…
Lambdaさん、こんにちは。たくさんの方々の後のコメントになってしまいました。NEWTONY君、ご紹介ありがとうございます。私は15cmでCMOS撮像を始めたのですが、1500mmにパワーメイト5×(合成焦点距離7500mm)での火星導入、どうしたものかとストレス満タン状態でした。特に赤道儀を使用しての7×50mmファインダーの挙動、意味不明!!年明けに、15cmと32cmドブ用に、併せて2台導入しようと思います。ありがとうございます。また、視野をずらして恒星でのピント合わせ、なるほどですね。
Lambda さんの投稿…
double_clusterさん、コメントありがとうございます!

ニュートン式ファインダーは、色々と使い道があります。
惑星撮影での導入のイライラと時間浪費はかなりのものですよね(苦笑)。

惑星を撮るときには、UWA 4mmをつけて50倍のファインダーにしています。
それでも1.6°もの視野があるので、さほど不自由なく使えています。
(このときは小型レッドドットサイトと組み合わせると更に快適と思います。アイピース交換でも良いのですが、微妙な光軸再現性が気になるかもしれません)

※リング外径にはご注意ください。細いリングでは、「引っかかって装着できない」場合があるようです。
double_cluster さんのコメント…
NEWTONY、導入しました。本当に楽しいですね。NEWTONYの背中のドットサイト(PINTY)で対象を導入、NEWTONYで確認、そして主接眼部で観望。この一連の流れ、いいですねー。NEWTONYの視野の真ん中に入れると、主望遠鏡が100倍以上でもすぐに対象が導入できます。NEWTONYはサブスコープとしても楽しいですね。ですから、LambdaさんのTANZUTU計画もよく分かります。私は、Ninja320にはNEWTONYではなく、TANZUTUを載せてみたいなーと、昨夜15cmで観望しながら思いました。
Lambda さんの投稿…
double_clusterさん、とうとうNEWTONY君を搭載されたようですね ^_^
100倍以上の倍率で次々に導入していく楽しみを共有できてなによりです。

Ninja320へのTANZUTSU搭載、これは口径差的にもベストマッチかもしれません。
24.5mmで内蔵バーローのTANZUTSUにはいくばくか改良が必要かもしれませんが、やっぱりファインダーでも微光星をもっと見たくなりますよね。単なる導入以上のものがあると思います。

ドットサイトは、私も"PINTY"と同じ形をしたものを使ってました。
ちょっと眩しい感じもありますが、明るさやドット形状を選択できて、質感ともども悪くない出来だと思います。

最近では、望遠鏡メーカーから売られているドットサイトも、プラスチックのものは随分と安価にもなりました。
https://ja.aliexpress.com/item/4000099633658.html?spm=a2g0o.productlist.0.0.312865d3PxAXgz&algo_pvid=21c763af-3dc8-4521-bb45-dc58614fb583&algo_expid=21c763af-3dc8-4521-bb45-dc58614fb583-3&btsid=0b0a556a16103288177483949ea1a6&ws_ab_test=searchweb0_0,searchweb201602_,searchweb201603_

※ブログ拝見してます。ウェイトへの銀巻きもいいですね!
(amebloアカウントがないので、ブログに直接コメントできずすみません)
double_cluster さんのコメント…
ブログをご覧いただき恐縮です。嬉しいです。ところで、今日はNinja-320のアルミ巻きをしました。鏡筒部は耳軸と一体整形ですので、現物あわせで少々苦労しました。Ninjaで長く使った7×50ファインダーに引退していただき、76mm反射(レイメイ)の手配をしました。Tascoは残念ながら見つかりませんでした。今年の目標は、自宅でNinjaを使うです。なかなか行けない遠征用途だけでは宝の持ち腐れ状態でした。
Lambda さんの投稿…
double_clusterさん、Ninjaも進化させてますね!

ドブソニアン+7.6cm反射ファインダーは、かなり強力な機材になりそうですね。
レイメイのRXAは、私も検討していました。接眼部の改良も要らず、非常に手頃だと思います。(私は昔からのTANZUTSUへの憧れで、中古を入手してしまいました)

それにしても「32cmで収まった筒内気流」の像を想像すると、ゾクッときます。
double_cluster さんのコメント…
Ninja-320のアルミ巻き効果を検証してみました。口径32cmに対し、鏡筒内径は37cmあります。そのためか、アルミ巻きの効果は15cm(鏡筒内径約17cm)よりも緩やかな感じです。しかし、効果は十分あると思います。特に散開星団(M11やM35)の星々の落ち着いた輝きが15cmで見た時と同じようでした。ところでNinja-320で筒内気流の影響を考えなくて良くなった代わりに、さまざまなことが見えてきました。1.32cm鏡面の精度(短焦点を差し引いても、あまり良くない?)2.コマ収差の確認(遠征では観望に必死で気にしていられなかった。)3.光軸調整の星像による追い込みの必要性(理由は2と同じ)などです。ファインダーとして取り付けたレイメイ76mm反射は、やはり高倍率が楽しいですね。接眼部がヤワなので手で支えながらでしたが、イーソス6mm(50倍)を付けてM42を見たところ、広々とした視野内に浮かぶ姿は美しく、32cmの110倍(イーソス13mm)との比較がとても楽しかったです。イーソスは重いので、Lambdaさんが推奨しておられる賞月観星の7mmか4mmが欲しくなりました。また、クイックファインダー改造は暗めの星も見やすく、使い勝手がとても良かったです。

Lambda さんの投稿…
double_clusterさん、いつもコメントと状況のお知らせ、ありがとうございます!

Ninja320+レイメイRXAの両アルミ巻きは壮観ですね。
「32cm鏡は甘い」とのことですが、これはロンキー像などを見てよく本質を見極める必要がありそうです。
私の「主鏡マスク」の経験では、外周1~3ミリのダレの影響は意外と大きく、20cm鏡でもこの主鏡マスクでかなり見え方がよくなりました。ここは、主鏡の実態に合わせた対策が必要かもしれません。

それにしても、レイメイRXA + イーソスとは、何たるアンバランス(^_^b)!
さぞかし素晴らしい眺めだろうなあ、と想像します。
ちょっと倍率高めで視野広め、これは本当に楽しい世界だと思います。

クイックファインダー+ミニニュートン+大口径主砲、すごく楽しそうです。
double_cluster さんのコメント…
ありがとうございます。ニンジャミラーの検証、想像もしていませんでした。外周部の問題が大きいようなら、改善が期待できそうです。ぜひやってみようと思います。ミラーの性能を発揮させてあげる要因は多いですね。newtonyくん(焦点距離200mm)レイメイRXA(焦点距離300mm)両方に使えて高倍率よりの接眼レンズは、賞月観星UWA7mmがお薦めでしょうか?
Lambda さんの投稿…
ミラーの検証も、やはり筒内気流対策で色々見えてくる部分があるからだと思っています。

主鏡マスクは一見すると口径を絞るのが勿体ないようにも思えますが、よく考えると「精度の悪い外周」は百害あって一利なしです。
分解能も限界等級も落ちます。
集光力は?と思うかもしれませんが、精度の悪い外周は「背景光を明るくするだけでコントラストを悪くする」ので、もしもそこに問題があるなら隠してしまうに限ります。

木辺氏によれば「どんな名人が磨いても最外周はダメ」みたいです。

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ところでUWA 7mmですが、こちらはお好み次第かと思います。
私は星野観望用にはUWA 16mmでかなり低倍率を使っていますが、
主鏡の倍率と被らない範囲であれば楽しみ色々だと思います。
(そういわれてみると、7mmもいいなあと思い始めてきました ^^;)
double_cluster さんのコメント…
鏡面最外周部を使わないこと、鏡面支持方法の改良等、反射鏡の性能を引き出す奥義は多いですね。それとずっと脳裏にあったことですが、温度変化に伴う反射鏡面形状の変化についてです。(これは中村要氏が京大レポジトリでも詳しく述べておられます。)氷点下近くの観望地にニンジャを持って行った際、3時間ほど経った頃から、星像がとてもシャープになったことを覚えています。私は長時間観望すると疲れてしまいますので、帰る頃にニンジャが良い状態になるので、いつも口惜しく思っていました。32cm鏡面は体積が大きく、蓄熱を放出するのにとても時間がかかるようです。次回ニンジャを使用する時は、鏡筒の外気温への順応の際は、ずっとファンを付けてみようと思います。また、簡単な主鏡マスクも作製してみようと思います。いつも適切なコメントをありがとうございます。
Lambda さんの投稿…
特に大口径では、主鏡自体の変形や温度順応の遅さは、確かに問題かもしれません。
ただ最近、私が使っている20cmくらいでは、実は主鏡の温度順応という説も「ウソかも」と思い始めています。温度順応中の焦点内外像を見ていて気付いてしまったのです。

そのうち銀巻き効果の動画と共に証拠を撮ろうとは思っているのですが、いかんせんそれを撮れるような日はシーイングも良いものですから、ついつい機会を逃してしまっております。

いずれにせよ、ファンを使うのは良い案だと思います。意外と、空気というのは見えないようでいて、精密な光学系では見えてしまっているものだなあと思います。