なんと、21世紀も四半世紀が過ぎ、昭和100年も終わりに近づいてしまいました。本当に、時を加速させるビッグバン(誤)はロクなもんじゃないと痛感せずにおれません。速すぎます。私個人としてもこの2025年は身内に不幸があったり本業も妙に忙しさを増したりとバタバタした年になってしまいましたが、あらゆる多忙さも宇宙スケールでは限りなく影響ゼロの事象で、ビッグバンは人間に忖度してくれないという真理に思いを致しつつ、「ゆく年・くる年」として、来たる2026年の天文現象の予習もしながら、 2025年を振り返ってみたいと思います。
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| 電線のスキマに姿を見せた Lemmon彗星(C/2025 A6) RedCat51 + ASI533MC Pro 15sec 1枚撮り(2025.11.3 18:05) |
■来たる2026年の主な天文現象
天文年鑑をパラパラとめくってみますと、2026年の注目は「皆既月食」「ペルセ群/ふたご群の流星」「レグルスの食」かなと見ました。
皆既月食は 3月3日(火)の午後7時頃からの開始で、皆既が20時04分~21時03分(東京)と時間的な条件が良く、是非とも眺めてみたいところです。高度ははは低めになり、皆既始まりで25°程度となりますが、十分観測可能でしょう。皆既中に星食も起こるということで、好天を祈るばかりです。
夏のペルセウス群、冬のふたご群の流星群は、2026年に観測条件が大変良くなります。ペルセ群の極大は 8月13日、ふたご群は12月14日ということですが、その前後の日の月齢も満月からは遠く観測好機ですから、流星を眺めてみるのもよいと思います。
2026年は、レグルスの食が3回あります。1月7日のAM1時過ぎ(つまり1/6の夜)、3月2日の20時過ぎ、5月23日の14時過ぎ(白昼です)です。それぞれトライしてみたいところです。
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| 街中に現れたレモン彗星 (2025.11.1 17:57) |
■2025年の天文現象を振り返る
・彗星が沸かせてくれた
(アトラス、スワン、レモン、3I/ATLAS)
2024年10月の紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)に続いて、2025年も比較的大型の彗星に沸いた年になったと思います。年明け早々1月のATLAS彗星(C/2024 G3)は、「輝く彗星」として超低空の中マイナス等級の姿を拝むことが出来ました。白昼にも観測・撮影できたとの報告も多く上がってきており、いわゆる「淡い姿」とは全く異なる輝きを見せた彗星は驚きでありました。
SWAN彗星(C/2025 F2) も、ゴールデンウィークに明るくなることが期待された彗星でした。観測条件も悪くなく、順調に増光していたのですが、残念なことに4月後半に入ってあえなく崩壊となってしまいました。
そして期待の Lemmon彗星(C/2025 A6)は、一時「マイナス等級か?」という話もあったりで話題になり、11月上旬の空に4等級の彗星として現れたのでした。比較的高度も高くて観測条件が良く、街中からも拝むことが出来ました。SWAN彗星(C/2025 R2) とのランデブーも大いに話題になりました。
また、太陽系外天体「3I/ATLAS」も話題となりました。その姿はまさしく彗星様で、宇宙の遥か彼方にもタダの岩石ではない彗星状天体が浮遊しているのだということを知ったのでありました。
・皆既月食 (2025.9.8)
9月の皆既月食は、深夜の現象ながら天候にも恵まれ、美しい姿を楽しむことが出来ました。2025年はインドネシアやカムチャッカでの火山噴火があった影響か、今回の皆既月食は通常よりも暗めの月食となりましたが、欠け際のグラデーションや色彩が大変美しい月食となりました。
いわゆる「ターコイズフリンジ」は赤銅色の部分と比較して相対的に赤味が少なく「青っぽく感じる」部分ではありますが、近頃のスマホはわりと見た目の色彩感を良く再現してくれるようで、月食の撮影は専らスマホばかりになってしまいました。この色合いは、過去に「富士フィルムのREALA」の発売当時にそれを使って撮影した皆既月食のときにも表れた経験があります。当時はステレオタイプな写真の見方とREALA特有の階調の狭さのせいで「気色悪い発色」などと思って見ていましたが、今思うと正しい発色だったのかもしれません。
階調が極めて豊かな月食という現象は、眼視で見るのが最も美しいということを再認識したのでありました。(写真は、記念のスナップショットです)
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| 2025.9.8 皆既月食 (20cm F5反射、パラコア、NAV-17HW、Pixel7a手持ちコリメート) |
・細くなった土星の環
15年ぶりの土星の環の消失があった2025年ではありましたが、残念なことに条件が悪く、消失のその日を拝むことはできませんでした。一方で、11月24日に起きた「環の準消失」では消失しなかった細い環を確認することとなりましたが、この2025年の環の様子は太陽からの照射角度の関係で「暗い」時期がけっこう長く観測されたりと、大変興味深いものとなりました。
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| 最接近時の火星 (2025.1.12) |
・太陽&オーロラ
2025年は、昨年に引き続いて活発な太陽活動が見られ、太陽望遠鏡で眺める様子は大変興味深いものとなりました。2026年の天文年鑑の表紙を飾った大プロミネンスは拝むことができませんでしたが、時々刻々と変わる恒星面を眺めるのは楽しいものです。
また、活発な太陽活動により、世界各国でオーロラ祭りが発生していました。日本でも昨年に引き続き、低緯度オーロラが各地で観測され、古えの文献にある「赤気」そのもののような写真が報告されていました(赤気は日本書紀に記載があり、1770年の「星解」で図示されています)。
■2025の反省と言い訳
・目標① 双眼鏡架台の製作 … 〇
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| 田村市星まつりに参加 (2025.6.6) |
・目標② アクティブ夜露ドライヤー … ×
構想2年、工作の面倒くさそうな感じにめげて着手できておりません。シュミカセの補正版への夜露対策や、各種機材に夜露がついてしまった後の急速乾燥には依然としてニーズがあるのですが、これを実現しようとすると3Dプリンタを導入せざるを得ないという結論です(空気の流路構造に工夫が要るので)。
・目標③ ラムスデン … ほぼ×
ラムスデンは亀の歩みですが、蒐集ばかりが進んで比較がままなりません。セレストロンSR4mmは ZAOやTPLと共に 120SL λ/20鏡につけて比較してみましたが、木星面に関してはかなりいい勝負するな、ということを改めて確認したのでありました。
ちなみに、THREEKOR スーパーミニテレ40DXの入手に伴い、3B SR4mmをまた入手してしまいました。
■2026を迎えるにあたり
令和8年はまず、3年目の正直で、なんとかアクティブ夜露ドライヤーを前進させたいところです。3Dプリンタを導入するかどうか、考えどころです。見つかりにくい置き場所の検討ハードルが高いですが、「考えたものを具現化する」のに切断/切削で対処するのはなかなか苦しいなと思えてきた昨今です。
また、2025年には「ふと気づいたら ZAO A-6 が手元にあった」という攻撃を受けたこともあり、アイピース比較はちょっと使命感を感じています。手元にある CZJ (Carl Zeiss Jena) 4-O、TPL (Takahashi Plossl) 6mm、TAO (Takahashi Abbe Ortho) 6mm、Super Mono 5mm、CSR (Celestron Special Ramsden) 6mm、Vixen SR 5mm あたりとの比較は、実に興味がそそられます。(120SLでの前哨戦では、ZAO/TAO/TPL 、いずれも良く見えております)
アイピース比較は、思った以上に重労働なのですが、溜まっているラムスデンと共に比較していきたいところです。
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さて、令和八年が、皆様にとって良い年となり、天候と透明度と好シーイングとに恵まれた1年になりますことを、心より祈念しております。 /Lambda




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